古材利用とは?~その2~

こんにちは!

今回は前回に引き続き、古材についてお話したいと思います。

 

古材を使用することにはメリットもあれば、デメリットもあります。

古材を再利用するにあたりいくつかの注意点があります。

伝統構法住宅から産出されたものより、在来工法から産出されたものがより問題を多く含んでいます

これは、工法上の相違によるものです。

 

1.金物の使用

・一般に金物と木材の相性は合わず、金物を使用した部材は古材再利用の観点から注意が必要で、再利用には適しません。

・金物と木材の表面温度が異なり、壁体内の場合、表面温度の低い金物に結露が発生し、木材を腐朽させる原因となります。

・金物を使っている構造体は部材断面が比較的小さい。

 

2..接着剤の使用

接着剤を使用した部材は、古材利用の観点から注意が必要で、再利用には適しません。

・再利用を目的とした解体の際、接着剤を使用した部材を良好な状態に保ちながら解体することは容易ではありません。

・小径材・部材寸法の小さいものを接着して使っているため、材に希少性がなく使用用途があまりありません。

 

3.断面の欠損

断面欠損がある部材は古材再利用の観点から以下のような点が指摘でき、再利用には適しません。

・断面欠損がある部材は必要に応じて、補修などを行う必要があります。

・構造体に再利用する際は十分な構造的補強を検討する必要があります。

・構造体に再利用する柱の断面欠損の目安は1/3が限度とされており、それ以上は補強が必要となります。

 

4.腐朽・虫害による損傷

腐朽・虫害による損傷がある部材は、古材利用の観点から以下のような問題があり再利用には適しません。

・腐朽・虫害の部分は切削を行い、除去し、必要に応じて埋木などの補修を施します。

・構造体に再利用する際は十分な構造的補強を行う必要があります。

 

デメリットも考慮しながら古材の利用ができたら良いですね。

今回も最後までご覧いただきありがとうございました。

 

引用:古民家の調査と再築/川上幸生

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